イ 株式取引の仕組みと特徴

項目

(イ) 国内の株式市場の種類
(ロ) 代表的な株式指標
(ハ) 株式の性質と株主の権利
(ニ) 株式投資のルール
(ホ) 株式の種類
(ヘ) 株式累積投資、株式ミニ投資
(ト) 株式投資関連商品
(チ) 株式投資のメリットとリスク

(イ) 国内の株式市場の種類

国内の株式市場の種類は、
•東京証券取引所
•大阪取引所
 大阪証券取引所から名称変更
 主にデリバティブ(金融派生商品)に特化した取引所
•名古屋証券取引所
•札幌証券取引所
•福岡証券取引
があります。

(ロ) 代表的な株式指標

代表的な株式指標としては、
1 日経平均株価(日経225)
  東証一部に上場されている銘柄のうち225
  銘柄の株価を修正して平均したもの

2 TOPIX
  東証一部に上場されている全銘柄の時価総額を指数化したもの

3 JPX日経インデックス400(JPX日経400)
  東証全体のうち投資家にとって魅力の高い400社の株価指数
があります。

(ハ) 株式の性質と株主の権利

株式の性質と株主の権利について簡単にご説明すると、
株式は、株式会社が発行する出資を証する証券です。

上場株式に係る株券は全て廃止され、
証券保管振替機構(ほふり)と
証券会社の口座で電子的に管理されています。

株主の主な権利としては次のようなものがあります。

1 株主総会での議決権
  会社の経営方針等を決める株主総会に出席して決議に参加できる

2 剰余金分配請求権
  配当として利益の分配を受けることができる

3 残余財産分配請求権
  会社が解散した場合、財産があれば分配を受けることができる

但し、様々な種類の株式の発行が認められており
議決権のない株式もあります

(ニ) 株式投資のルール① 単元株

単元株とは、通常の株式取引で売買される売買単位のことです。
この単元は、各企業が独自に決めることができることができます。
このため、1単元の株数は銘柄によって異なっています。

ただし、東京証券取引所に上場されている企業については、
東京証券取引所が各上場企業に要請した結果、
平成30年10月以降は、1単元が100株に統一されています。

(ニ) 株式投資のルール② 指値注文と成行注文

株式注文方法には2種類あります。
指値注文は、売買価格を指定して注文する方法です。
時間は掛かりますが、希望の価格で取引できるメリットがある。
場合によっては、いつまでも取引できないデメリットもあります。

成行注文は、売買価格を指定しないで注文する方法です。
早めに取引できるメリットがありますが、
予期しない価格で取引が成立することもありますので
注意が必要なこともあります。

(ニ) 株式投資のルール③ 3つの優先原則

株式投資のルールとして3つの優先原則があります。

一つは、成行注文優先の原則です。
 指値注文よりも成行注文が優先して取引が成立します。

二つ目は、価格優先の原則です。
 複数の売り指値注文がある場合は、
最も低い価格が優先して取引が成立します。

 複数の買い指値注文がある場合は、
最も高い価格が優先して取引が成立します。

三つ目は、時間優先の原則です。
 同じ条件で複数の注文がある場合は、
早い注文が優先して取引が成立します。

(ニ) 株式投資のルール④ 立会い時間等

証券取引所における通常の取引時間を立会い時間と呼びます。

市場が開いていない時間の取引を立会い外取引と呼ばれており、
機関投資家などが大量の株式を取引する際に行われています。

(ニ) 株式投資のルール⑤ 値幅制限

国内の証券取引所では
株価が1日のうちで、急騰したり、暴落したりすることを制限する
値幅制限があります。

値幅制限まで上昇することをストップ高といいます。
また、値幅制限まで下落することをストップ安といいます。

(ニ) 株式投資のルール⑥ 決済日

取引の決済・金銭の受け渡しは、
約定日を含めて4営業日目に行うことになっています。

例えば、
 月曜日に取引が成立した場合、祭日がなければ、木曜日が受け渡し日になります。
 金曜日に取引が成立した場合、祭日がなければ、水曜日が受け渡し日になります。

(ホ) 株式の種類

上場株とは、証券取引所に上場されている株式のことをいいます。

店頭株は、登録銘柄と店頭管理銘柄があります。

未公開株は、上場株、店頭株以外の株式です。

日本株、中国株、米国株など

普通株とは、株主の権利に制限のない標準的な株式です。

優先株とは普通株に比べて優先的に利益配当・残余財産のある株式です。 

劣後株とは、普通株に比べて劣後的に利益配当・残余財産のある株式です。

(ヘ) 株式累積投資、株式ミニ投資

株式累積投資は、「るいとう」と呼ばれています。
毎月、一定額の株式を購入する投資方法で単元未満でも購入できます。

1銘柄につき毎月1万円以上、1千円単位で購入する、この投資法をドル・コスト平均法と呼びます。

価格が高い時は少ない株数、価格が低い時はより多くの株数を購入します。

長期的に行うと平均買いコストを低くする効果があると言われています。 

株式ミニ投資とは、1単元の10分の1の単位で株式を売買する方法のことをいいます。

(ト) 株式投資関連商品

キンカブとは、SMBC日興証券株式会社独自商品です。

東京証券取引所に上場している銘柄のうち、
MBC日興証券株式会社が定める銘柄を対象に
金額もしくは株数を指定して、1万円から株式投資ができる商品のことをいいます。

金額を指定の場合は、1銘柄につき1万円以上千円単位で、
株数を指定の場合は、小数点以下第5位までの株数
(概算注文金額が1万円以上)を指定できます。

(チ) 株式投資のメリットとリスク

メリット

1 キャピタルゲイン(売却益)

  上昇した株式を売却することでキャピタルゲインが得られます。

2 配当金・株主優待

  配当金がある場合、配当金を受け取ることができます。

  株主優待がある場合、その優待を受けることができます。

3 インフレに強い

  企業が保有する財産や収益はインフレに応じて上昇すると考えられます。

  インフレにより株価も上昇することが期待できます。

デメリット

 株価の値下がりや上場廃止等による損失が発生する可能性があります。