小規模宅地等の特例により相続税がかからない場合は申告がいりませんか?

 小規模宅地等の特例により相続税がかからない場合、申告書の提出は要りませんか?
 一定の場合に居住用の土地の評価が8割減額できる制度として小規模宅地等の特例と呼ばれるものがあります。
 制度の詳細については、最近特に複雑になってしまいましたので、今回は省略いたしますが、この特例を使うことにより相続財産の金額が相続税の基礎控除の金額以下となり、相続税が掛からない場合であっても、相続税の申告書については所轄の税務署に提出する必要があります。
 申告をしないとこの特例の適用を受けることはできません。また、申告期限までに申告書を所轄の税務署に提出しないと、申告期限までに提出していれば受けられたはずのこの特例が全く受けられなくなりますので、注意が必要です。
 また、この特例の適用を受けるためには、原則、遺産分割協議が整っている必要がありますので、時間に余裕を持って申告の準備をした方がよいでしょう。