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ハ 債券の利回り
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項目
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(イ) 直接利回り
(ロ) 応募者利回り
(ハ) 最終利回り
(ニ) 所有期間利回り
(ホ) 金利変動と利回りの関係
(へ) 経過利子とは
(ト) 複利の概念
(イ) 直接利回り
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債券の直接利回りは、
購入した債券の金額に対する
1年当たりの利回りのことで、
債券の表面利率÷購入価格×100
で求めます。
ここで、購入価格は購入単価のことです。
例えば、債券の表面利率が1%、
購入価格(購入単価)が101円の場合
1÷101×100=0.99・・・%
となります。
(ロ) 応募者利回り
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債券の応募者利回りは、
債券が新規に発行された時に購入し
償還の時まで保有した場合の利回りのことで、
((表面利率+(額面―発行価格)÷償還期限)÷発行価格)×100
の計算式で求めることができます。
この計算式を解説しますと、
① ①額面と発行価格との差額を償還までの年数で割って1年分にします。
② ①で求めた数字と表面利率を足します。
③ ②で求めた数字を発行価格で割ります。
④ ③で求めた数字に100を掛けます。
例えば、表面利率が1%、
発行価格が単価で98円、
償還期限5年の場合、
((1+(100-98)÷5)÷98)×100=1.428・・・(%)
1.428・・・パーセントとなります。
(ハ) 最終利回り
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債券の最終利回りは、
既に発行されている債券を購入して
償還時まで保有した場合の利回りのことで、
次の算式で求められます。
((表面利率+(額面―購入価格)÷残存年数)÷購入価格)×100
この算式を解説しますと、
① 債券の額面と購入価格の差額を残存年数で割って1年分する
② ①で求めた数字と表面利率を足します
③ ②で求めた数字を購入価格で割ります
④ ③で求めた数字に100を掛けます。
例を見ましょう
表面利率1%、購入価格99円、残存年数4年
の場合ですと、
((1+(100-99)÷4)÷99)×100=1.262・・・(%)
となります。
(ニ) 所有期間利回り
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債券の所有期間利回りは、
債券を購入してから償還前に売却した場合の利回りのことで、
次の計算式で求められます。
((表面利率+(売却価格―購入価格)÷所有期間}÷購入価格)×100
この計算式を解説しますと、
① 売却価格と購入価格の差額を所有年数で割って1年分にします
② ①で求めた数字と表面利率を足します
③ ②で求めた数字を購入価格で割ります
④ ③で求めた数字に100を掛けます
例を見てみましょう。
表面利率1%、購入価格99円、売却価格101円、所有年数3年の場合
((1+(101-99)÷3)÷99)×100=1.683・・・(%)
となります。
(ホ) 金利変動と利回りの関係
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金利変動と利回りの関係ですが、
まず、金利が上昇局面の場合についてご説明いたします。
金利が上昇局面においては、
金利が低い債券は売られてしまいます。
したがって、債券の価格は下がります。
そして、
価格が下落した債券を購入するということは、
より少ないお金・資本で
所定の利子や債券の償還時には
額面金額が受け取れるわけですから、
最終的な利回りは上がるということになります。
次に、金利が下落している局面の場合についてご説明いたします。
金利が下がっている局面では、
高い金利の債券は買われます。
したがって、債券の価格は上昇します。
そして、債券価格が上昇した債券を購入した場合には、
より多くのお金・資本で所定の利子や
債券の償還時には額面金額を受け取ることになりますので、
最終的な利回りは下がるということになります
(へ) 経過利子とは
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次に、経過利子についてご説明いたします。
債券の売買が
利払日と利払日の間で行われた場合、
次の利払日の利子は、
その全額を買い手が受け取ることになりますので、
債券の買い手と売り手のバランスをとるため、
買い手は、債券の売り手の所有期間に対応した利子相当額を
売り手に支払うとされています。
この債券の買い手が債券の売り手に支払う利子相当額を
経過利子と呼んでいます。
(ト) 複利の概念
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次に、複利の概念についてお話したいと思います。
割引債の場合、
額面よりも低い金額で発行されるのですが、
満期まで利息としての金銭の給付がありません。
満期までの途中で利子の支払がないので
受け取った利子を運用するということはできません。
つまり、単利の計算しかできないということになります。
次に、利付債の場合についてご説明いたします。
利付債の場合は、
満期までの間に利息が現金で給付されます。
このことにより、受け取った利息を
再投資することが可能となりますので、
複利の効果が期待できるということになります。
したがって、
利率が同じ場合であれば、
利付債の方が有利となります。