- 遺言者が、遺言書を作成した後に特定遺贈の目的物の一部を譲渡した場合には、その遺贈に係る部分について、遺言の撤回をしたものとされますか?
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遺言者が遺言書の作成後、その目的物の一部を処分した場合には、その処分した部分については遺言の撤回をしたものとみなされています(民法第1023条)。
この規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用されます。ただし、遺言自体が無効になるわけではありません。
最終意思表示を尊重する趣旨から、すでに処分されている財産に係る部分以外は、遺言は有効であるとされます。
投稿者プロフィール

- 一般社団法人FPマネースクール 代表理事、税理士事務所ファイナンシャルプランナー
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担当
FPマネースクールサイトQ&A執筆
資格
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、宅地建物取引士資格者
早大法卒
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